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【プロWASABI】ep.2

 例えば万一寝過ごしてしまって、学校や会社に遅れそうなときどうしますか。
 急いでも時間には間に合わないけれど、休みたくはないという場合です。
 正直に寝坊と言っては、信用・評価が落ちてしまうのは目に見えてますよね。
 まぁまずは、到着する時間の前に電話で遅れる旨を伝えます。
 これは普通ですが、伝える際には本当のことは伏せて、一つ体調不良と付け加えておきます。ここがミソですね。
 あとのやり方は簡単です。
 目的地に到着して人前に現れる直前に自分の口一杯にワサビを放り込んでやるのです。それだけです。
 今度涙と鼻水で嗚咽をもらしながら顔面をぐしゃぐしゃにするのは自分の番です。
 そんな様相で学校や会社に到着したらどうなるでしょうか。
 まず驚かれますね。どうしたのかと。だって、明らかに体調が悪い。確かに電話で聞いていたけれど、明らかにいつもより様子がおかしい。
 こんなに体調が悪かったならしょうがないと大目に見られることでしょう。
 駄目でもともと、早帰りや即日帰宅などと指示されたら儲けものってやつですよ。
 一見花粉症と思われて片付けられてしまうという危惧もありますが、激しい嗚咽を伴って喋ることもままならないのでそれは避けられるかと。
 そうですね、注意点としては、ワサビ量が少ないため刺激が足りなくていつもと変わらず見えてしまうことと、焦ったせいで口の周りに証拠がこびりついていること、それから特に緑の水溜りを作ってしまうこと。
 あと、失敗してしまうと、「お前、直前にワサビ食べただろ」などと言われ白い目で見られてあだ名が「ワサビ」になってしまうのでくれぐれも気をつけましょうね。
 それから、何度もこの手を使っていると不審に思われ人が離れていった末、「湿地帯」などと呼ばれてしまうので気をつけてくださいね。
 このように、ワサビは料理に使うだけでなく、使い方を工夫すれば無限の可能性を秘めているのですよ。
 そこで、わたしはワサビのすごさをもっと広めるためにあることを考えてるんですよ。
 それがワサビのヒーローです。
 名前はその名もワサビガイ。ちょっと外国受けも狙ってみました。
 そして、ワサビガイの他のヒーローにはない特徴を紹介すると、やはり何でもワサビで解決するところですね。
 お腹の空いてる子には口一杯のワサビをあげて、悪いやつには腕をクロスさせてわさビームなんて技をね。あ、フじゃないです。ムですよ、ム。
 最高じゃないですか。ワサビガイ。寝坊しそうな人にはワサビを食べさせて、寝坊してしまった人にもワサビを食べさせる。
 何でもかんでもワサビ一つで大解決。
 ワサビ好きの博士が作ったなんて設定もいいかもしれないですね。
 その博士の名前は何を隠そうわたしの名前を使わせてもらいます。
 知り合いにだけばらすんですよ。あの博士、実はわたしなんですよって。
 そのときのわくわく感たるや。胸が高鳴ってますよ。
 もちろんワサビだけでも十分なんですけど、絵面的に、あくまで絵面的にもう一人欲しいかもしれないですね。
 仮の相棒としてカラシマンとでもしておきましょうか。
 あ、カラシもいいですよね。
 思いますよ。様式美ですよね。黄色と緑色。ワサビとカラシ、どっちが先でどっちが後かとかは知らないですけど、なんかポジショニングうまいこと収まったなぁと。
 あ、でも、わたしちょっとカラシ関係にはうといんで、そのへんは今度弟と会ったとき聞いてくださいね。

(終)

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