ミき下の【スミつき】

Overturn Of Encephalon

【fantastic story 〜一連のやり取り〜】

この一連のやり取りは、見ている側の人々に問題提起をしたり、感動させたり、笑わせたり、泣かせたり、感情を動かしてスカッとさせるために催されるものである

まず冒頭では、不協和音を多用した音楽に合わせて、後々全編が明らかになる五つの物語の断片を組み合わせた総集編が流れる
場所が切り替わり、一転、不可解な出来事をテーマとした短い演劇(寸劇)が展開される
故事成語や都市伝説や仮説のように、完全な創作ではなく、既に発表された物の二次創作や再現である事が多い
この寸劇には日本人以外の人物が登場することが多い
切りの良いところで、カメラがフェードアウトないしはスライド等の移動をし、どこからともなくサングラスをかけた男性が登場する
男性は誰にともなく、その寸劇の内容を解説する
男性は基本的に黒いスーツを着込んでおり、表情は一貫して落ち着いている
このサングラスの男性は多くの人々からストーリーテラーと呼ばれ親しまれている
男性は冒頭の寸劇のテーマにそぐった不可解な出来事に巻き込まれた五人の被験者がいる旨を伝える
冒頭でも流された不協和音を多用した音楽が流され、おどろおどろしい文字が表示される
サングラスの男性は、一人目の被験者を軽く紹介し、含みを持った怪しげな笑みを浮かべる
ここで場面が転換し一人目の被験者を主人公とする一つ目の物語が始まる
物語が終わるとサングラスの男性による軽い解説が入る場合もある
同様に、説明、物語、解説といった調子で残り四つの物語が展開される
物語の長さは一本につきおよそ二十分から三十分程度である
例外的にサングラスの男性による説明や解説を割愛したり、物語の間に数分程度の短い物語が挟まることもある
物語のジャンルはコメディ、サスペンス、ホラー、ブラック、SF、ユーモア、シュール、その他と実に多彩である
そして、全部で五つの物語を終えると、再びサングラスの男性が登場し、全体を総括した締めくくりの言葉を述べる
何度か流された不協和音を多用した音楽が再び掛けられ、この一連のやり取りに関わった人物名や団体名が表示され、下から上へ一定の速さで流れていく
音楽と文字の表示が終わると、今までの五つの物語は全て作り話である旨を伝えるメッセージが現れる
この一連のやり取りは年に二度以上為されている
時期は主に春と秋であり、時としてサングラスの男性が登場しない、物語のみのものが春秋のやり取りが行われる直前や不定期でされているという

(終)