ミき下の【スミつき】

Overturn Of Encephalon

【すごくゆっくりと炊き込みご飯を混ぜている男がいる】ep.3

誰に向かって話しているのか、そもそも話しているのか、書いているのか。
そういったこと、及びこの先に現れる一部の表現については、是を以って追及しないこととする。
具体的に言えば、椎茸や筍や人参や鶏肉のようなものの可能性が高いと言えるかもしれない。
頻出していることだが、椎茸や筍が入っているかもしれなし、実際は入っていないかもしれない。
好みとか配分とかいったことではない。
白いご飯がそのままということもなくはない。
この辺りに留め、次に進もう。
女性ではない。
男性だ。
男の人である。
女の人ではないことは確かだ。
それはぱっと見で分かる。
もしかしたら、女の人かもしれないという考えが過ぎるまでもなく、男性である。
まず、格好、風貌からして男である。
生物学上、男性である。
胸部が膨らんでいて、生殖器は完全に女性のものかもしれないが、完全に男である。
その人が棒状のものかヘラ状のものかそれ以外のものを使って、炊き込んだご飯をスピーディーとは言えない速さでぐるぐるだか、さくさくだか、もしくは他の擬音で文章中で表現されそうな様子でかき混ぜている。
いるのかもしれない。
いないのかもしれない。
それも断定できない。
それとは何かも分からない。
こうなったらもうお終いかもしれない。
どうなったというのか。
追及しないと先ほど書かなかったか。
どこに書いたのか。
本当に書いたのか。
誰が書いたのだ。
この空間を宇宙空間と名付けた。
その片隅か、中央か、その概念すらもあるのかないのか、それすらと分からぬまま、今の時代はいつだろう。
記憶がなくなったのか。
始めからなかったのか。
誰と知り合ったか。
その誰かはいたか。
そういった疑問を宇宙的恐怖と名付けた。
誰もが動物になりたいと願った。
もうなっているのに。
話してるのは誰だ。
書き込んでいるのは誰だ。
どこにいるんだ。
意識の目覚めか。
別の話をしていたような気がする。
気がするのは誰だ。
そんな人はいない。
誤解を招く表現をしてしまった。
何度目かは分からない。
すごくゆっくりである。
炊き込みご飯である。
混ぜている。
男である。
いる。
百パーセントいる。
絶対的に男である。
とにかく混ぜている。
間違いなく炊き込みご飯である。
誰がどう見てもゆっくりである。
声を掛ければ、こちらを向いて返事をするかもしれないが、とりあえず、そういうことだ。
このことを耳にタコができるほどか、もしくは若干しつこい程度か、初耳かもしれないが言う。
最後かもしれないし、途中、ないしは最初という可能性もあるのだが、端的に説明する。
すごくゆっくりと炊き込みご飯を混ぜている男がいる。

(終)